第7章 月と白日の元で
春高予選を終えたある日、飛雄の家から帰る。飛雄の匂いついてるかな…抱かれましたって顔、してないかな…心配になりながらも、家の門を潜った。
玄関に入ると丁度、階段を降りてきた蛍と目が合う。蛍は一瞬、顔を顰めた。
「た、ただいま!」
「……後で僕の部屋来て」
おかえりくらい言ってくれても…でもどうして蛍の部屋に?飛雄と付き合い始めてから、蛍とはあまり二人きりにならないようにしてきた。そのお陰か、交わることもない。もし、次また迫られたら、ちゃんと拒めるかわからない。
返事をせずにいると蛍は私の前を通り過ぎてリビングへ向かう。私はそのまま階段を登って、自室へと向かった。制服を脱いで、部屋着に着替える。
リビングに行くと既にご飯が用意されていて、席に座って食べ始める。蛍をチラッと見たけど、普段通りだった。部屋に行っても何もしないよね?
先に食べ終わった蛍は自室に戻ったようだ。私も少ししてから階段を登ると、自身の部屋の前で蛍が腕を組みながら待っていた。
「早く」
蛍の部屋に招き入れられる。何か、嫌な予感がした。