第3章 影に落ちる
あれから幾つか季節を超えて、私たちは歳を一つ重ねた。少しだけ大人になった私たち。それでも心は大きく成長しただろう。
春の高校バレー――春高で烏野は全国の舞台へと上り詰めた。私たちは変わった。もちろん蛍も…バレーをたかが部活と言っていた蛍はもういない。
兄たち3年生も卒業し、インターハイ宮城県代表決定戦決勝で伊達工に敗れた私たちは、悔しさを滲ませながら体育館に入り浸っていた。
「揺、来て」
蛍に呼ばれ、後をついていく。部活終わりの涼しい初夏の夜だった。制服に着替えて校門を出ようとしていたのに、蛍は忠に先に帰るよう言い、来た道を戻っていく。
縁下さんから預かった部室の鍵を使って室内へと入っていく。私、入っていいのかな…戸惑ったが、蛍に手を引かれて中に入った。
「我慢出来ない。抱かせて」
「え?こんなとこで?ダメだよ…部室だよ?」
そう言っても荒々しく唇を奪われ、舌が激しく絡む。珍しく、荒れている蛍だった。何かあったのだろうか…インターハイについては、すでに整理したはず…あの時は、空が明るくなるまで抱かれた。
お尻を露わにされ、後ろから唾液で濡れた指を挿れて軽く解される。濡れたのを確認した蛍は、避妊具をつけて奥を貫いた。
覗く烏の瞳に気付かず、私たちは暗い部活で欲をぶつけ合った。