【ハイキュー!!】矢印の先に、俺(私)はいない【R指定】
第15章 Loving Them Is Ruining Me
昼の光の中で見る 仁美 は、どこか疲れているようで、それでもちゃんと笑おうとしているのが分かった。
研磨は椅子を少し引いて、向かいの席を示す。
「……おはよ。」
声は低く、いつも通りなのに、少しだけ慎重だった。
仁美が腰を下ろすと、テーブルの上に影が落ちる。
研磨は 仁美 に、ぽつりと聞いた。
「……体、大丈夫?」
一瞬だけ間があって、仁美 は小さく頷いた。
頬がうっすら赤くなっているのを隠すように、視線を落とす。
「……大丈夫。」
声は小さくて、少し掠れていた。
研磨はその様子を見て、思わず視線を逸らす。
自分まで熱を持ったみたいに、耳の奥がじわりと熱くなる。
顔を赤くして、俯いく。
その仕草は、ずっと黒尾にだけ向けられてきたものだった。
それが今は、自分の前でも向けられている。
その事実が、胸の奥で静かに、でも確かに研磨を満たした。
やがて店員が来て、仁美の注文を聞き、ついでのように研磨もコーヒーを頼む。