第9章 【闇夜の太陽/2章:ロー落ち編】08話
《AnotherStory/闇夜の太陽》ロー落ち編
第2章│08話【━━━━━━━━━】
08/10話:1(4/4)/1P┃26/32P┃2700字
ドリノベ様再投稿用変加筆済
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「…やっぱり…どう考えてもコラさんておれの[大恩人]だな」
「え?」
身体に抱きついて結局モロモロを楽しんでた私はローくんのつぶやいた声に顔を上げる。
「だってお前がこの世界にいるのも、ガキの頃に何回か逢えて、得難い思い出ができたのも、今ここにいるのだって、全部『━━━がコラさんを好きなタメ』だったんだろ。しかも………今はお前もおれにくれたんだ。分かるか?あの人がおれにくれるタメに犠牲にした物はたくさんあるけど、お前のこともそうなんだよ」
「……………………やめて、泣けてくるから」
「コラさん……」
久しぶりにコラさんを思って流した大量の涙は全然止まる気配はなくて、ぐずぐずの私はローくんの腕の中で大泣きすることになった。
そんな彼も私の頭に顔を埋めていたから、多分泣いていたんだと思う。
(あの人もこの人も本当に…………)
執筆日〔2024,05,12〕