第7章 【闇夜の太陽/2章:ロー落ち編】06話
《AnotherStory/闇夜の太陽》ロー落ち編
第2章│06話【━━━━━━━━━】
06/10話:1(2/3)/1P┃18/32P┃1700字
ドリノベ様再投稿用変加筆済
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「………………あのさロー」
「なんだ?」
「私……さ。ローとあんなにシてるのに全然妊娠する気配がないんだけど………コレって私の問題?それともなんかしてるの?」
「やっぱり、気づくよな」
気になっていたのは『妊娠』について。こんなにローくんと[デキるようなえっち]をシてるのに自然にデキないのは、なにかあると思うには十分だった。
前回は私の《悪意の実》の《メイメイ》の力を使ったとしても、とくに妊娠できない体質になったのではないのだと……思いたい。
(そもそもの具合も分からなかったけど……)
「…今はおれの精子の子種を抜いてる」
「はいっ!?《オペオペ》の能力で、だよね?でもそんなことが可能なの!?」
「おぅ。パイプカットみたいなヤツだ。前はお前に出した精液を抜いたりもしていた。でもこれが一番手っ取り早くてな」
「え?パイプカット?ローは大丈夫なの?」
「平気だ。しかも《オペオペ》と《メイメイ》があれば妊娠なんて思いのままだろう?したい時にすればイイ」
「それは………確かにそうだけど……」
(確かに、命を司ってそれを自身に固定をさせることができる《メイメイ》と、子種を抜いているなら恐らく逆も可能な《オペオペ》では、きっといくつになっても妊娠、出産が可能なんだろう)
ふと、ローくんをながめれば、彼はなんとも言えない表情をしていた。
「モチロン、このやり方でも完璧ではネェし、お前が分かるくらいの[命]が宿ったなら、抜いたりはしないで運命だと思うよ」
「うん、分かった。………でも身体に悪いことは絶対にしないでよね?ローくん」
「ん?」
「いやなんか。言ってることは間違いなく大人な内容なのに、表情…かな?空気……が『ローくん』みたいだったの」
「は、まったくお前は………」
柔らかく静かに抱きしめられる。
「どうしたの?」
「あいかわらず…初恋を更新してるんだよな」
小さくつぶやいて腕の中にいる私に優しいキスをした。