第2章 芹沢先輩
やばい!!
なんて説明したらいいんだ!
自分に任された企画書を頑張って取り組みたいと意気揚々になっていた為、最近は残業続きで南波くんの誘いにも断っていた。
先輩には近づかないと話て以来、彼と会っていない。
店員は日本酒を彼に渡し、その場から消えてしまった。
「古村さん大丈夫?なんか凄い汗出てるよ。」
「あー、あはは!いや、まさか同期が店に居ると思わなくて!ぐ、偶然って凄いですねー!」
私は何も見なかったことにしようとして、思い切り個室のドアを閉める。
ここ最近で一番動揺していた。
向こう側から特に焦る声も聴こえず、同伴していた人に「なんでもないです。」と喋っている声が聞こえた。