第2章 喧騒と日常
[………っ覚えてろよ!!]
[糞が!]
という訳で無事撃退
TVドラマで聞いたことがあるようなお決まりの捨て台詞のようなものを言いながら早々と去っていた
ボウフウリンだと分かった瞬間みんな恐怖の表情をしながら闘っていたもの
流石は"椿ちゃん達"と言うべきか
[大丈夫…!?]
[わっ!]
(そうだった…)
フワッと柔らかな香りが空間に広がる
心地良い体温に包まれ抱きしめられている感触が伝わって一気に現実に戻されるも
[え………と…つば…]
[何も怪我してない…!?触られた…!?]
[どの男にやられたの!?]
[えっ………と]
(…何も言えない…)
心配させてしまったから仕方ないとはいえどうしたら落ち着くだろう
毎度ながら判断に困ってしまう 腕に力が込めまくられてそろそろ天国?が見えてきそうだ
(……どうしよ?)
そんな時
[辞めてあげなよ椿]
[さん困惑してるよ]
[まずは離れてあげな]
[わっ!]
フワッと体が軽くなったと思えば椿ちゃんから離してくれたらしい
[ね]
[…………(コクッ)]
[あら…やだわあーしったら…]
[……晴竜さん…雨竜さん…]
[ありがと…ございます]
[大丈夫だよさん]
こうしてさりげなく助けてくれるのは晴竜さん達だ
色々気遣いができて困っていると手を差し伸べてくれる
仲良くなったのは最近だけど話しやすく気楽に接しやすい存在になりつつある人だ
[……そ…そうね]
[ご、ごめんね…その…また…]
[いいの…!椿ちゃん謝ることじゃないから!]
[ね?]