第2章 喧騒と日常
事の発端といえば、私が東風商店街に来て椿ちゃん達を待っていたことだろう
詳細を言うとポトスでお茶しに行こう〜なんて気楽に話しながら歩いていたのだけれど、椿ちゃんが菊地屋の団子をことはちゃんからお願いされたことに気づき
[やだ……!チャットで言ってたのに…忘れてたわ…ごめんね…!NAME1#]
[ちょっと待ってて♡]
[あ、うん!もちろんだよ!]
少し待っていようとしていて店から離れているのは一切なかった
待っている間スマホでもいじってようなんてお気楽な考えを持っていただけだったのに
[ねぇねぇ]
[[お姉〜さん?今 暇ぁ?]]
(……………わぁ…)
ほんの数分待っているだけで大人数から声をかけられてこれである
格好からしてチャラチャラしてるし雰囲気がよくない
これから嫌なことが起こりそう
頭で理解してしまったからか悪寒が止まらない
[えーと…そ、その…]
一刻も早く離れなければ
バレないよう後ろにのけぞるも見逃してくれるはずもなく
[行かないでよぉ]
[っ…………]
[てかお姉さんー可愛い思った通りの声じゃん]
[ねぇねぇ何歳ぐらい?]
[俺等と同い年だったりしてー]
[ありえそうだなハハっ]
[おっ髪ツヤツヤ触りたいー]
(………………っ)
顔が近すぎて嫌になってきた
さっきから失礼な態度や言動ばかり
ジリジリと距離を詰められどうすれば逃げられるか探っていたその時だった
[何してんの]
[あんたら]