第2章 喧騒と日常
[…あら梶]
[か、梶さ]
グッドタイミングというべきまさかここに梶さんが来るとは
今日は思わぬことが起きる日だ
[…困ってますよ]
すっと歩み寄りぐいっと二人を私の身体から引き離す
嫌そうな顔をしていて私に近づきすぎるのが目に余るとでも言わんばかりだ
[……………]
[あらら]
二人は名残惜しそうに離れたけどまずは助かった
このままだと間違いなく大変なことになっていただろうから
[…大丈夫か]
ポンと肩に手を置かれ驚くも嫌ではない
むしろ
[だ、大丈夫…ありがとう]
[ん]
ホッとしていた
"あの時"から梶さんは私に寄り添ってくれている
何故なら
[まったく!あんた達ったら…!に甘えすぎよ!]
[少しは程度ってもんを……]
(あ)
と落ち着いている間に椿ちゃんがお姉さんみたいにガミガミと説教を始めている
慣れた光景と言っては可笑しいのだろうけどそう感じてしまって
晴竜さん達がお兄ちゃんかなぁと思えば弟ぽいところもあるし見ていて飽きないと思っているのは内緒だ
(…なんてー)
そんな気楽な考えでいたのだが
[…えー椿厳しいな]
[さんに振り向いてほしいしこれくらいはしなきゃ]
[ね 雨竜]