第4章 懐郷病
銀時side
ぶわっと溢れ出てくるの涙。
一瞬びっくりしたけど、とっさにアイツをそのまま胸におさめていた。
初めて見た、こいつのわんわん泣いてる姿。
小刻みに震える小さな肩。
歳は20歳すぎだろうか。でも、普段はその歳よりもよっぽど歳上に感じられる。
そして時折空をみていた。その横顔は儚くて、どこか……。
…いや、今はやめておこう。
とりあえず今はコイツを元の世界に戻す方法を考えねぇと、な。
明日にでも源外のじじいに聞いてみるとするか。
次第に笑顔になっていくをみて、こいつを守りたいという気持ちを心の奥底に閉じ込める。
寝室に戻るとは既に寝ていた。
少し目の周りが赤い。そっと頭を撫でると、「ん…」と声を漏らすも再び規則正しい寝息を立て始める。
の涙でびしょびしょになった服を脱ぎ、新しいものに着替える。
「あちーな……」
そう思いながら昨日寝れなかったぶんの睡眠を銀時はとり始めた。