第4章 懐郷病
「たくさん買いすぎちゃった」
あの後、私たちは雑貨屋や呉服屋などに足を運び、私の日用品の購入を始めた。
なんとも時代劇風の町並みとマッチするような和風の小物や服(主に着物)などを購入でき、山のように荷物を抱えてる。
「みなさん付き合ってくれてありがとう。助かりました」
「たくさん買えてよかったアルな!!」
にひっと神楽ちゃんは歯を見せて笑い、そのまま手を繋いでルンルンあるいている。
「やっぱり女の買い物って時間かかるのな」
横を歩く銀さんは買い物の時間が長いことに対し飽きている様子。でかい口を開けてあくびをしている。
「こら銀さん。いいじゃないですか、さんが楽しそうで。」
「……まあな、」
そういうと銀さんは私の持っていた袋をひょいと持ち上げる。
「…あっ、」
「重てぇだろ、俺に少しよこしな」
「あ、ありがとう…ございます。」
つまらないのかと思いきやこういう優しいこともしてくれるんだよな。
よく分からない人だ。
「…普段アタシが荷物もってても持ってくれないのにのは持つアルか」
ぶーっと口を膨らませる神楽ちゃんに対し、
「ばーか、コイツはお前みたいに怪力娘じゃないの。」