第3章 似た者同士
「姉上とそこまで背が変わらなくてよかったです、サイズぴったりですね」
「うん、本当に助かりました、ありがとう新八くん」
「いえいえ!」
「じゃあそろそろ買い物行こうネ!…、お願いがあるネ」
モジモジしながら神楽ちゃんは頬を染めて私を見つめる。
「ん?どうしたの?」
「アタシ、と…手を繋いで歩いてみたいネ!だめ、アルか…?」
そんな可愛いお願い事、きかないわけがない。
前から妹が欲しいと思っていたことを今、思い出した。
「……ふふ、もちろん。手繋ご?」
すると、神楽ちゃんはぱぁぁっと笑顔になり、「ありがとネ!!」と手を繋ぎ、そのまま腕を絡めてきた。
っぐ、可愛い……
こんな可愛い妹がいたら散財してた、絶対。
そう思いながら私たちは玄関を出て階段を降りたのだ。
「神楽ちゃん、それ日傘?」
「そうネ。アタシ太陽に弱い設定ネ。」
「設定……?」
なんて会話をしていると、目の前を歩いていた人たちが脇の方にズレていく。まるで誰かが通るところを開けるかのように。
「……ん?どうしたの?これ」
前の方から黒い集団が歩いてきた。