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偽りの私たちが零す涙は【保科宗四郎】

第6章 仮契 〜演契〜


水面が大きく揺れて、胸に何かが触れた。副隊長の手だ。ゆっくり確かめるように指に力を込めていく。膨らみが形を変えた。

優しくゆっくり、だが確かに胸を揉んでいる。中心の突起を摘まれて、肩を跳ねさせる。両手で突起を刺激されれば、抑えられなくなった甘い声が漏れた。

「気持ちええの?……もっと気持ちようしたろか?」

脇の下に手を滑り込ませてそのまま抱えられると、副隊長の太腿の上に移動させられる。当たりそう…副隊長の太腿に股が当たりそうでヒヤヒヤする。

座る位置が高くなったことでお湯から出た胸が、副隊長の目の前に晒される。恥ずかしいのに…隠すなという目で見つめられる。私はこの人のこの赤紫の瞳に弱い。

ドクドクと高鳴っていく心音が嫌に耳に響いた。そんな近付かれたら聞かれてしまう…揉みながら舌を出して近付いてきた彼の顔が少し赤かった。

目を開けたまま見つめ合っていると、先に目を伏せたのは副隊長だった。先端に触れた舌がちろちろと動き、次第に口の中に突起が隠れ、舌を早く動かされる。

「あ…んっ……あっ、そ、宗四郎さん…ん」

ちゅぱちゅぱ吸い始めると揉んでいた片方の胸は、指によって突起を捏ねられた。

切なく甘い声を漏らしていると片手がするすると下りていってお腹を撫でる。その感覚にさえ、敏感になった肌は震えていた。

心臓がありえない程早く脈打ち、胸に顔を近付けている彼にも、その音は聞こえているだろう。

「まっ…!や…」

副隊長の手が茂みに辿り着き、隠れた性感帯を刺激する。慌てて腕を掴み離れさせた。

「……や、です…」

「……ん」

私から離れて浴槽の縁に肘を置いた彼は、上を向いて何か考える素振りを見せた。
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