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偽りの私たちが零す涙は【保科宗四郎】

第6章 仮契 〜演契〜


「あ、はぁ…はぁ…ん、宗四郎さん…もっとして…ん…」

「っ…ストップ。もう終わりや。充分見せつけ…んっ!」

この熱は止まることを知らない。離れた唇をまた重ねて、たどたどしく舌を絡める。首に回した腕に力を込めて、必死で想いを込めた。

角度を変える度に出来る隙間から、副隊長が私を止めようとする声がする。

「ん…好き…あ、すき……宗四郎さん…」

彼の声を全て遮って、好きで埋めていく。何もかもどうでもよくて、気持ちもバレてしまっているんじゃないだろうか。

無理やり引き剥がされて口元を手の平で覆われた。

「ちょお待って…止まらんくなってもうた?っ…理性ないなってるやん」

手の平を舐めて指を口に含む。いつもなら止められるのに、好きと言えるこの状況が私の想いを加速させていく。

終わりやよ、と困ったように笑う彼に好きと呟いて、私に好きにさせている手を必死で舐めた。

心臓の高鳴りは止まることを知らなくて、吐く息も荒くなっていく一方。

「…演技やのに……澪ちゃん、終わりやって。昼休憩終わるで」

やだ…と言うように副隊長を見つめる。

「しゃーない…1回イったら治まるか?」

下着の中に忍び込んだ指がくちゅ…っと音をたてて割れ目に押し込まれた。なんでこんなに濡れて…。

「あっ、やぁ…ごめんなさい…んあっ!もう、大丈夫です!」

一瞬で冷静になった私は、熱が帯びる核を撫でる腕を必死に掴んだ。ほんまに?と覗き込んでくる彼の指は動き続ける。

甘い声を上げながら腰が揺れる。ダメだ…これ以上されたらおかしくなる…。

やめてください…と拒めば手は下着の中から引き抜かれて、濡れて光る指がやけに厭らしく見えた。

「イかんくてええの?今、イきそうやったやろ?」

目をぎゅっと瞑って、ごめんなさいと謝り続けた。気持ちがバレたのでないかと、今更焦り始める。心臓が壊れてしまいそう…。

頷くともう訓練始まるでと濡れた指を舐める彼に驚いて、慌てて逃げた。舐める必要ないじゃん…。
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