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偽りの私たちが零す涙は【保科宗四郎】

第18章 愛縛 〜縛愛〜


目が覚めると少しの重さと温もりを感じて振り返る。宗四郎に抱き締められていた。どうして、ここにいるの?自分の部屋で寝なかったの?

腕をそぉーっと持ち上げて抜け出そうとしたが、ぎゅっと抱き締められて、それは叶わなかった。

「んぅ……おはよ。えっちしたい…しよう思ったんに、澪寝とった」

無理やりされてないということは、都合がいいオモチャではないのかな?ううん、これは宗四郎の優しさだ。この人が優しいのは誰よりもわかっている。

お腹に回っていた手は胸に移動して、お尻には硬いモノが押し付けられた。どうしてもうそんなことになってるの…。

何も言わずに手を離して、部屋を出る。胸が苦しい。気にしない方がいいんだろうか。忘れてしまえば、宗四郎と幸せになれるんだろうか。結局は私は宗四郎を愛していて、離れることなんて出来ない。

「澪〜、どしたん?龍寧神社行った後から変やで?あれからしてへんから、僕、めっちゃしたいんやけど…」

私が昨日聞いたことは気にしてないのか?どうして今更そんなことを聞くのかと、気にならないの?不思議に思いながら顔を洗って、洗面所から出ようとする。

「まだ時間あるやろ…しよ?」

ドアノブに手をかけると後ろから抱き着かれて、腕は自由が効かなくなった。首筋にキスをされてビクッと反応する。

「やだ、しない。気分じゃない」

少し低めの声で否定すれば解放されて、今度こそ、洗面所を出た。

ご飯を作ろうとキッチンに来たが、思わず涙が頬を伝った。宗四郎はまだ来なそう。声を押し殺して、少しだけ辛さを吐き出した。

私もしたいよ。でも…あの人に見せられた写真がチラつくの。ちゃんと本当のことを言って、もうしないと、安心させてよ…。
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