• テキストサイズ

偽りの私たちが零す涙は【保科宗四郎】

第18章 愛縛 〜縛愛〜


「澪〜?返してくれへんの?」

有明まで向かう車内、後部座席の窓から流れるネオンを見つめていた。宗四郎の言葉は無視する。そんな私に宗四郎は諦めて、日比野さんに話しかけた。

「はよ強なって戻ってこい。亜白隊長も待っとるはずや」

返事をする日比野さんは嬉しそうで、亜白隊長のことを想っているのだと思った。

「ふっ、亜白隊長亜白隊長って…」

「なんや、さっきから機嫌悪いんはそれか」

クスクスと笑いながら車を止めた宗四郎は日比野さんにまたなと言って降ろし、私を助手席に呼んだ。仕方なく助手席に移ると、日比野さんが大丈夫なのかと心配していた。

「あぁ、気にせんくてええ。抱けばすぐ治る」

太腿の上に乗った手の皮を摘みながら日比野さんに後で連絡すると言って、車を出させた。

別にそこまで気にしてはいないのだが、一度のその態度を出してしまった以上、引けなくなってしまった。宗四郎、ごめん…。

「嫉妬しとるん?可愛ええな。もっとしてええで…澪が妬けば妬く程、僕は嬉しいから」

バレないように笑った。
/ 413ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp