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偽りの私たちが零す涙は【保科宗四郎】

第18章 愛縛 〜縛愛〜


家に帰ってきてすぐにご飯の準備を始める。隊服とスマホはソファに投げるように置いた。いや、スマホはちゃんと置いた。

「澪〜、好きや」

キッチンにいる私に駆け寄ってきた宗四郎は、軽く肩を引いて口付けを落としてくる。触れるだけで離れ、機嫌治してと額を肩に擦り寄せてきた。思わず笑ってしまうと、なに?と耳元で聞かれる。

「ふふっ、ごめんね。別にそんな気にしてない。つい、機嫌悪いフリ続けちゃった」

「なんやて…もう許さん〜抱き潰す〜」

謝りながら頬に口付けた。今日は絶対しない。阻止すると決めた。

僕も手伝うと言う宗四郎をソファまで追いやり、料理を再開する。だが宗四郎は目の前に来て、カウンターに肘をついた。

「可愛ええもんはずっと見てたいんや」

私の心臓止める気なのかな?
いつもされてばかりは嫌だ。

「かっこいいのもずっと見てたいな…」

「せやろ?僕、かっこよくてごめんなぁ」

本当、この人は…そういうとこも好き。全部好きすぎて、ずっとその八重歯が見えていたらいいのにと思った。

人差し指を立てて宗四郎に近付け、口角を上げて覗く八重歯に触れる。だがすぐに口が開き、指は口の中に入り噛まれた。

「勃った」

聞かなかったことにして咥えられた手を引き、ご飯を作る手を動かした。
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