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偽りの私たちが零す涙は【保科宗四郎】

第18章 愛縛 〜縛愛〜


車に乗り、有明へと向かう。宗四郎が運転するとこ、初めて見たかも…かっこいい。今まで出掛けたとしても運転をすることはなかった。その目…傍から見たら眠っているようにしか見えなくて、少し怖いと思ったのは内緒。

「見惚れとるねぇ…かっこよすぎてすまんなぁ」

「べ、別に見惚れてるわけじゃ…」

自信満々過ぎて、宗四郎らしいというかなんというか…確かに見惚れてたけど、それを認める程、私は素直じゃない。

ニコニコと機嫌良さげに笑いながら運転する宗四郎を見ていると、駐車場に止めて降りた。手を引かれて小さな道路に進んでいく。基地の中には入らないんだ…。

ガードレールに腰掛けると私を足の間に挟み、後ろからお腹に手を回す。大人しく背中を預け、擦り寄せてくる頬に擽ったさを感じて肩を竦める。もし前までの関係なら、こんなことはしなかっただろう。好きで好きで堪らなくて、愛しさが溢れた。

頬に一瞬だけ口付けて、恥ずかしくて俯く。誰もいないことに安堵した。

「可愛ええことしないの。ここで抱いてもうてもええん?」

「ダメ…家がいい……」

「ふふ、家ならええんや…ほな、今日も抱いたる」

えぇ…見上げると、何も聞こえていないような笑顔を見せられた。外でどんな会話をしてるんだろう。早くなる鼓動と顔の熱を必死で治めた。
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