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偽りの私たちが零す涙は【保科宗四郎】

第18章 愛縛 〜縛愛〜


いきなりファスナーを下ろされて、胸を触られる。赤紫を覗かせた宗四郎は唇を突き出した。キスをしろということだろう。頬に触れて唇を重ねた。

「副隊長!!少しよろしいですか!」

大きな声に驚き過ぎて、宗四郎の肩を押すと椅子のキャスターが転がった。後ろの棚に後頭部をぶつける。この声…この大きな声は斑鳩小隊長だ。

宗四郎は机に後頭部をぶつけたようで、手で押さえながら立ち上がる。ごめん…。

「さっきからなんやねん。邪魔されてばっかりや…」

ぶつぶつと文句を言いながら斑鳩小隊長にどうしたのかと尋ねている。機密のようで、小声で話していた。ファスナーを上げて、話し終わるの待つ。

少し経つと斑鳩小隊長はいなくなり、宗四郎に行こうと呼ばれた。帰りにどこかへ行くと言っていた。そのことだろう。

宗四郎に近寄り、ごめんねと後頭部を撫でる。澪もやろと撫でてくれた。そのまま額に口付けられ、離れると手を引かれて執務室を出る。

「どこ行くの?」

「カフカのとこや。会いたいんやない?」

私はこの前会ったから、宗四郎が会いたいんじゃ?相当気に入ってるみたいだし…。
頷いてついていった。
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