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偽りの私たちが零す涙は【保科宗四郎】

第16章 愛縛 〜爆愛〜


唇を離して向かい合い、宗四郎さんの中心の熱を包み込む。

「もしかして…僕だけ抜く、ってことやないよな?」

なんでそんなことを聞くのかと首を傾けた。そんなの当たり前じゃない、宗四郎さんだけに決まってる。

「……挿れたいんやけどぉ!」

「座って」

浴槽の縁をポンポンと叩き、宗四郎さんをそこに座らせた。宗四郎さんはニコニコしながらフェラしてくれるん?と声を弾ませる。

握った陰茎をゆっくり扱き始める。亀頭に舌を這わせて、ちろちろと舐めた。こんなことをしても、私の気持ちに答えはくれない。

喉に絡みつく先走りがこのまま私の中に残ればいいのにと思った。この人の全てが欲しい。喉奥まで咥え込んで、口の動きを早めた。

「っ…澪、すぐイってまう…!」

頭を撫でた手は髪を軽く掴んで、腰を揺らした。喉に入ってくる精液を飲み込んだ。ゆっくり口を離して腰に抱きつく。もう、想いが溢れてしまいそう。

「私は、宗四郎さんのことが……宗四郎さんが…っ、ふっ…」

溢れてきそうな涙も何もかも、必死に我慢した。いつになったら、本物になれるのだろう。
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