第16章 愛縛 〜爆愛〜
空港からタクシーに乗り、窓の奥で流れる光を眺めた。私たちの重苦しい空気に運転手さんも言葉を発さなかった。
だけど、手が握られていて、人前の為、振り払うことが出来ない。どうしてそんなに私を縛るの。まるで、私の心を引き止めようとするように…。
零れそうになる涙を必死に瞬きをせずに堪える。お腹と頭が痛い。胸だって張ってる。私が今、こんな感情になってるのは、全部…生理のせいだ。そう思い込んだ。
マンションに着き、タクシーを降りて部屋に向かう。リビングまで来ると、宗四郎さんはお風呂を沸かして来るといなくなった。その間に荷物を解き、洗濯物を洗濯機まで運んだ。
お風呂を済ませて寝ようと自室に向かおうとすると引き止められて、宗四郎さんの寝室へと連れていかれる。
「どうしてもしたくないん?」
しようとベッドに押し倒されたので、うつ伏せになって逃げた。宗四郎さんは止めようとしない。
あの人と会ってるくせに…してるくせに…なんで私のことばっか…。
ベッドに腕をついて顔を伏せた。