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偽りの私たちが零す涙は【保科宗四郎】

第15章 愛縛 〜涙愛〜


10号から話を聞き終えると、亜白隊長についてこいと言われ、後を追う。
途中で宗四郎さんも合流し、武器保管庫へと辿り着いた。

どうして今、ここへ…?

目の前の台には100cm程のケースが置かれていた。
宗四郎さんがそのケースを開く。中にあったのは――サーブル、だろうか…細身の剣と、拳銃のように小さな銃。

「朝霧澪、お前に専用武器を与える。これは9号も知っているだろう。強くなれ」

亜白隊長の瞳が私を射抜いた。

「了!必ず、強くなります!」

でもどうして、私なんかに専用武器を?きこるんのように解放戦力が高いわけじゃない。銃も使いこなせていないのに…。

サーブルと銃を手にすると、銃は驚く程軽かった。サーブルが少し重みがあるのは、斬撃も出来るということだろう。

「澪ちゃん…これからもっと危険な戦いがある。本当は君を連れて行きたない。せやけど…隊員である以上、僕は君に期待しとる」

教えたいことある言うたやろ?と微笑みかけてくれる。

「ありがとうございます!保科副隊長より強くなれなります!」

「やから、言うたやろ?僕より強うなったらあかん。守らせてや」

何故守りたいのかは言ってくれない。けど――嬉しくて笑った。
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