• テキストサイズ

偽りの私たちが零す涙は【保科宗四郎】

第14章 愛縛 〜抱愛〜


その後はアフターピルも届き、すぐに飲んでお風呂に入ったりしてから呼ばれて、ソファに座る。

「ちゃう、こっち」

隣に座れば、膝を叩いて手を引かれた。大人しく膝の上に座ると、頬に手を添えて唇を撫でられる。
あ…と口を開ける仕草をしたので、開けということだと思い、軽く開けた。

指が入ってきて舌を撫でる。自らも舌を動かし、舐めた。

「なぁ澪ちゃん……もう少ししたら、偽装結婚やめよか」

どうしてそんなこと言うの…?だって、何してもいいって言ってたのに…。

軽く指を噛んで、宗四郎さんを見つめた。

「いや、結婚はやめへんよ。偽装やめよか?って…」

どういうこと…?結婚はやめずに偽装だけやめるって…本当に結婚するってことだよね?宗四郎さんは別に私のこと…もうよくわからないよ。

手を取って口から指を抜き、一度口を閉じてまた開いた。

「どうして?あの人に会うなら、私はやだ…」

「ん、やから…アヤのことちゃんとして、澪ちゃんの不安がなくなったら、結婚しよ」

"ちゃんと"?なんのこと?でも聞くことは出来なかった。元カノとか言われたら、きっとモヤモヤする。ただの元カノだったらいい。でも、今も会ってるから…。

うん…と頷いて抱きつくと、抱えられて寝室へと向かった。
/ 409ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp