第14章 愛縛 〜抱愛〜
その後はアフターピルも届き、すぐに飲んでお風呂に入ったりしてから呼ばれて、ソファに座る。
「ちゃう、こっち」
隣に座れば、膝を叩いて手を引かれた。大人しく膝の上に座ると、頬に手を添えて唇を撫でられる。
あ…と口を開ける仕草をしたので、開けということだと思い、軽く開けた。
指が入ってきて舌を撫でる。自らも舌を動かし、舐めた。
「なぁ澪ちゃん……もう少ししたら、偽装結婚やめよか」
どうしてそんなこと言うの…?だって、何してもいいって言ってたのに…。
軽く指を噛んで、宗四郎さんを見つめた。
「いや、結婚はやめへんよ。偽装やめよか?って…」
どういうこと…?結婚はやめずに偽装だけやめるって…本当に結婚するってことだよね?宗四郎さんは別に私のこと…もうよくわからないよ。
手を取って口から指を抜き、一度口を閉じてまた開いた。
「どうして?あの人に会うなら、私はやだ…」
「ん、やから…アヤのことちゃんとして、澪ちゃんの不安がなくなったら、結婚しよ」
"ちゃんと"?なんのこと?でも聞くことは出来なかった。元カノとか言われたら、きっとモヤモヤする。ただの元カノだったらいい。でも、今も会ってるから…。
うん…と頷いて抱きつくと、抱えられて寝室へと向かった。