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偽りの私たちが零す涙は【保科宗四郎】

第14章 愛縛 〜抱愛〜


「全部かぁ……せやけど、もうほとんど僕は君のもんやで。どうして欲しいか言うて。行って欲しくないんやろ。言わんと僕、行ってまうで」

言ったら行かないでくれるの?どうせ行くくせに…そうやって期待させないでよ。

僕が我慢出来んと下半身を露出した彼が、そのまま私のナカに入ってきた。何も付けてない…。

隊服のファスナーを下げられ、インナーの中に手が入り込んできた。胸を揉みながら奥に押し当てる。途端に大きな声が出て、慌てて口を押さえる。どこまで聞こえてるかわからない。

「ええから…聞かして。澪の可愛ええ声、聞かして…」

両手を掴まれて、窓に縫い付けられた。奥を激しく突かれ始めて、顔が窓にぶつかる。宗四郎さんはすまんと笑って窓から手を離し、片手は握られたままで、顎を持たれてまたキスをする。

激しい律動のせいで、歯がたまに当たるけど、気にせずに舌を絡めて、誰もいない部屋に厭らしい音を響かせていた。

「っ、はぁ…澪っ、僕のこと、好き?」

糸を引いた舌が離れ、律動は余計激しくなった。

そんなこと、聞かないでよ…自分は言わないくせに。絶対に嘘でも「好き」とは言ってくれない。演技の時は言ってくれるのに、どうして…。

ふと、中庭に目を向けると、とある隊員たちと目が合った。
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