第11章 宵闇 〜慰闇〜
タクシーが見覚えのある場所で止まる。副隊長に連れられて中へ来ると、ベッドに押し倒された。
副隊長の家の寝室。
てっきり、基地に連れていかれると思っていたのに、ついた場所は副隊長のベッドの上。
期待がお腹の底から湧き上がってくる感覚がした。
「澪ちゃん…まだふわふわしとるやろ?ほんまに可愛ええ……僕、抑えられそうにないわ」
熱を宿す瞳、ほんのり赤い頬、熱い手、その言葉に胸が高鳴る。そして息を呑んだ。
私まだ、この人に求められている。
今度はもう離したりしない。この人の腕の中で愛されたい。
「……宗四郎さん」
「澪ちゃん……僕が大人にしたる」
「あ……ん…」
ゆっくりと近付いてきた熱い唇が、私の言葉を飲み込んだ。