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偽りの私たちが零す涙は【保科宗四郎】

第7章 仮契 〜甘契〜


ソファに座って焼き上がるのを待つことにした。すると副隊長がすかさず、頭を膝に乗せてくる。今日はどうしたんですか…甘えたい気分?

手、と自身の顔の上に手を翳している。その手に私の手を乗せろということだろうか。
そっ…と乗せると指を絡めたかと思えば、手の平を指で優しく撫でたり、引き寄せてキスをしたりしている。

よくわからないが、可愛すぎて悶絶しそう。

「どうしたんですか?」

「んー?遊んどる」

私の手で?えぇ…可愛い!!ドキドキするけど、可愛さの方が勝っていた。

「なぁなぁ……撫でてくれへん…?」

小さすぎる呟きにこれまた悶絶しそうになりながら、優しく髪を撫でる。さらさらと滑る黒髪が、羨ましいくらい美しい。

今日は基地にいるわけでもないのに演技してたから疲れたのかな?

撫でる度に気持ち良さそうな顔をしながら微笑む副隊長を見つめていた。
その間も指を絡めて握っている手は、握ったり開いたりを繰り返していた。
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