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偽りの私たちが零す涙は【保科宗四郎】

第7章 仮契 〜甘契〜


「僕のも食ってええで」

口元に差し出されたカツサンドは、歯型がついている場所がこちらに向いている。わざとしているのに気付いて軽く睨むが、ニコニコを崩すことはなかった。

「あんなちゅーしとるんに、あかんの?」

顔を熱くさせながらカツサンドに齧り付いた。美味しいかどうかなんてわからなかった。味がしなかった。

美味いやろ?と笑う彼に頷くことしか出来ない。デートってすごいな…。
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