• テキストサイズ

鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第100章 期待〜時透無一郎 冨岡義勇【R強強】


夕刻の柔らかな光が差し込む中、準備を整えたゆきは玄関先に腰掛け、無一郎を待っていた。

いつもとは違う、どこかそわそわとした空気が彼女を包み込んでいる…。

そこへ、稽古を終えた無一郎がやってきた。

「ゆき、おまた…せ…」

声をかけようとした無一郎が、玄関先で佇むゆきの姿を見て、不意に息を呑んだ。

その瞳が、驚きと見惚れたような色彩に染まっていく…。

「かわいい…」

ぽつりと言い落とされた素直な言葉に、ゆきはたちまち頬を赤く染めた。

「あ、あの…隠の方が、せっかく食事会に行くのだからお化粧を軽くした方がいいって…してくれたの」

恥ずかしさに俯くゆきを、無一郎は静かに見つめ返す。

「よく似合ってるよ。…すごく、綺麗だ」

無一郎は少し顔を赤らめたまま、愛おしそうにゆきの手を引いて歩き出した。

その手のひらは、驚くほど優しくゆきの手を包み込んでいる。

繋がれた手の温もりに胸を震わせながら、ゆきはふと周囲を見回して首を傾げた。

「あれ? 美月さんは行かないの?」

美月不在を尋ねると、無一郎は前を向いたまま、少しだけ繋ぐ手に力を込めた。

「今日は、君と二人だけだよ」

その言葉に、ゆきの胸が小さく跳ねる。

無一郎の横顔は、いつもより少し大人びて見えた。

二人きりで歩む、不死川の屋敷へと続く道。

夜の帳が静かに下り始める中、ゆきは無一郎の優しさに救われながらも、それに、昨夜あんなに激しく抱かれたにもかかわらず、心のどこかでまだ消えない「あの人」の面影を抱えていた…。

口下手な義勇さんは、こんな集まりには来ないよ…そう、来ない…

そう自分に言い聞かせながらゆきは、不死川の屋敷へと向かった。

この先に待ち受ける運命の悪戯を知る由もないまま、ゆきは無一郎と並んで歩いた…。



/ 958ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp