• テキストサイズ

鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第100章 期待〜時透無一郎 冨岡義勇【R強強】


翌朝

不死川は早速動いた。

鬼の気配が薄れ、久々に訪れた穏やかな日常の中、彼は早々に各方面へ連絡を飛ばしていた。

「たまには美味ェもんでも食って、鋭気を養うぞォ」

そんな名目で声をかけられた無一郎、甘露寺、そして伊黒。

もちろん、その席には「ゆき」も連れてくるようにと、不死川らしいぶっきらぼうな伝言が添えられて。

無一郎の屋敷 ―

午前の熱い稽古を終え、汗を拭いながら無一郎が部屋へと戻ってきた。

その瞳が、静かに針仕事をするゆきの姿を捉えていた。

「さっき、不死川さんの鴉が来たんだけど…」

無一郎は少し不思議そうに首を傾げながら、ゆきの隣に腰を下ろした。

「今夜、不死川さんの屋敷で食事会が開かれるから、ゆきも連れてこいだって。任務も減ったし、みんなで集まるみたい」

「不死川さんのお屋敷で…?」

予期せぬ誘いに、ゆきの手がぴたりと止まる。

胸の奥が、理由のない小さなざわめきに揺れた。川辺でのあの切ない再会、そして甘露寺の屋敷で密かに手渡された、手紙…

でも…まさか、義勇さんは来ないよね…

あの口下手で、他者と群れることを極端に嫌う人だ。

「俺には関係ない」と、いつものように背を向ける姿が容易に想像できた。

それに、不死川と義勇の折り合いの悪さは誰もが知っている。

不死川さんがわざわざ彼を呼び出すはずがない…

ゆきは、そう自分に言い聞かせると、張り詰めていた胸の痛みが、ほんの少しだけ軽くなった。

「誰が来るんだろうね。…まぁ、美味しいものでもあるんじゃない? 夕方過ぎに出発するから、支度しておいてね」

そう言い残し、無一郎は再びふらりと部屋を出て行った。

一人残された部屋で、ゆきはそっと胸をなでおろした。

彼が来ないのなら、怯える必要はない…。

川辺に、毎日通っていた義勇さん…来た証のように沢山の小石が積み上げられていた…。

かつて激しく身体を重ね合った日々の温もりが、一瞬だけ脳裏をかすめゆきは頭を振った。

「来ない、よね…」

自分に言い聞かせるように呟いたその言葉は、安堵の裏で、どこか寂しげに響いていた…。

不死川の優しさと、義勇の切ない願いが、その夜の席に隠されていることなど、今の#NAMEには知る由もなかった…。

/ 957ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp