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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第100章 期待〜時透無一郎 冨岡義勇【R強強】


「お前の気持ちわからん事もねェが…もうあきらめろォ」

不死川の口から放たれた言葉は残酷で、冷たかった。

その瞬間、義勇の瞳に言葉にできないほどの切なさと絶望が滲む…。

胸の奥が、引きちぎられるように痛んだ…。

不死川はそんな義勇の視線から逃げるように、苛立ちまぎれに頭を掻きむしり、月が浮かぶ夜空を見上げた。

「くそォォ! 仕方ねェだろ? お前らはもう終わったんだろォ?」

吐き出された叫びは、義勇の心に深く突き刺さる。

終わった…その事実を、誰よりも理解しているのは自分自身だ。

けれど、理屈で割り切れるほど、このゆきへの愛が消えない…。

「…終わってなど、いない」

義勇の声は震えていた。消え入りそうなほどに儚く…。

「彼女の心から俺が消えても…俺の心には、まだあの温もりが残っている。忘れられるはずがないんだ」

一度は繋がった絆。

共に笑い、互いの傷を労り合った日々

愛し愛され合った日々

激しく身体を重ねた日々

その記憶が、今も義勇の胸の内で愛おしく、そして狂おしいほどに疼いていた。

会いたい

ただ一目だけでもいい、その姿を見て、触れることができたなら…。

そんな義勇の悲痛な覚悟を前に、不死川は小さく舌打ちをし、掴んでいた肩の手をゆっくりと離した。

向けられる眼差しには、先ほどまでの荒々しさはなく、どこか哀れむような、不器用な優しさが混じっている。

「…行けば、あいつが苦しむだけだぞォ…」

ぽつりと溢されたその一言が、義勇の足を完全に止めた。

自分が会いに行くことで、ようやく落ち着きを取り戻し始めたゆきを、再び深い揺らぎの中へと突き落としてしまう。

彼女の幸せを願うことと、自分の逢いたいという衝動。その狭間で、義勇の心は激しく乱れる。

引き返すことも、進むこともできないまま、義勇はただ、ゆきのいる方向の夜空をじっと見つめる。

「冨岡…今夜は堪えろォ…うちに来い酒飲むぞォ」

不死川は、義勇の肩を力強く掴み自身の屋敷の方へ導いた…。



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