第97章 忘れたい〜時透無一郎 不死川実弥【R強強】
ゆきは無一郎の手を強引に引き、その宿へと駆け込んだ。
通されたのは、かつて義勇と身を寄せた狭い部屋とは違う、広々とした一室。
けれど、漂う畳の匂いが嫌応なしにあの雨の日の記憶を呼び覚まし、ゆきの胸を締め付ける。
「何? ゆき、急にこんな所に連れてきて…」
困惑する無一郎を前に、ゆきは深く息を吸った。義勇への未練を振り払うように、そして目の前の無一郎をこれ以上不安にさせないために。
ゆきは無一郎をいっきに布団へと押し倒した。
「えっ、ゆき…?」
不意を突かれた無一郎の、身体が布団に沈む。
驚きに見開かれた瞳が、前髪の隙間からゆきを映した。
ゆきは震える手で自らの着物の帯を外すと、はだけた衣のまま、無一郎の腰に跨がった。
「んっ…」
ゆきは迷いを消し去るように、無一郎の唇にゆっくりと、深く口づけを落とした。
無一郎は、さらに大きく目を見開く。
いつも受け身だったゆきからの、必死で、どこか泣き出しそうなほど切ない口づけ…。
「…ゆき」
唇が離れると、無一郎の瞳はトロンと潤んでいた。
ゆきは切なさに胸を痛めながらも、無一郎を喜ばせたくて、首筋や鎖骨に唇を触れさせていった。
「僕を…気持ちよく、させてくれるの?」
無一郎の甘い声に応えるように、ゆきは自らの手で固くなった無一郎のものを優しく包み込み、ゆっくりと唇を近づけていき口に含んだ。
無一郎の甘い息遣いが、静かな広い部屋に響く。
無一郎は、背中を丸めて耐えるような、甘い喘ぎ声を出す…
「あ、は…、ゆきすごい……気持ちいい…」
無一郎の熱が最高潮に達するのを感じながら、ゆきは自らの秘部を彼の上にあてがった。
そこはすでに、無一郎を受け入れる準備は出来ていて、蜜に濡れていた。
「無一郎くん…私を見て…」
ゆきは彼のものを自身の手で導き、ゆっくりと、自らの濡れた最奥へと、その熱くなったモノを入れていった。