• テキストサイズ

鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第97章 忘れたい〜時透無一郎 不死川実弥【R強強】


暫く泣いたあと、ゆきはゆっくりと落ち着きを取り戻していった。

耳元で聞こえる不死川の荒い鼓動と、包み込まれるような体温。

その温もりに救われながらも、ふと我に返った瞬間、心臓がドキと大きく鳴る。

不死川がゆきを強く抱きしめるあまり、彼の唇が、ゆきの剥き出しの首筋に深く触れていたのだ。

熱い唇の感触が首筋に伝わり、急に気恥ずかしさが押し寄せる。

ゆきは顔を真っ赤にして不死川の胸を押し、そこから離れようとした。

だが、ゆきの背に回された不死川の分厚い腕は、ぴくりとも動かない。

それどころか、逃がさないように力を込められ、さらに深く抱きしめられる。

「あ…あの、ごめんなさい…。取り乱して、変に甘えちゃって…」

消え入るような声で謝るゆきに、不死川は顔を伏せたまま、呟いた。

「気にするなァ。…もう少し、このままだァ」

普段の粗暴な彼からは想像もつかない、熱くて甘い抱擁に、ゆきはどうしていいか分からずあたふたと戸惑う。

不死川の胸の内で、ただただ心音を早くさせていくことしかできなかった。

その時…背後から静かな声が響いた。

「二人で、何しているの?」

その声―

すぐに無一郎のものだと気付いたゆきは、全身の血が引いた…

「む、無一郎くん…」

慌てて不死川の隊服の胸元をぎゅっと掴み、必死にその体を引き離そうと力を込める。

しかし、不死川は無一郎の視線に気付きながらも、すぐには腕を解こうとはしなかった。

義勇への断ち切れぬ想いに泣くゆきと、彼女を妹以上に求めてしまう不死川、そして二人を冷たく見つめる無一郎…

「いつも二人で何してるのかな?って思って見に来たら…君は何?僕が嫌いになった?不死川さんが好きなの?」

不死川が、ゆきに詰める無一郎に割って入った。

「なんでそうなる…慰めてただけだァ」

そう言うとゆきの背中を押し、無一郎の方へやった。

そしてお土産の団子を、無一郎にポンと投げた。

「オメェにお土産買いたいってゆきが選んだ団子だァ。仲良くしろォ!」

不死川は、そう言い残し帰って行った。




/ 922ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp