第94章 新たな生活〜時透無一郎 冨岡義勇【R強】
義勇の屋敷から戻り、彼からの手紙を胸に抱いているゆきの元に無一郎が、襖を開き入ってきた。
いつもの穏やかな気配は消え失せ、その身からは隠しきれないほどの苛立ちが見えた。
ゆきは、慌てて手紙を隠した。
「っ…むい、いちろうくん…?」
無一郎は何も言わずにゆきを畳へと押し倒した。
義勇さんのあの言葉が、彼の中でどれほどの怒りをかき立てているのか。痛いほど伝わってくる。
無一郎は、無理やりゆきの服を脱がせていく
「あ…んっ、むい…く…い、痛いよ」
荒々しい手つきで指を侵入させられ、ゆきの口から悲鳴がこぼれる。
愛おしさを確かめるような甘さはどこにもない…。
ただ、ゆきを支配し、誰にも渡さない為に抱こうとしているのがわかった。
「黙ってくれる? 煩い」
きつい口調で言葉を遮り、無一郎は熱いものを濡れたゆきの中へと、押し込んできた。
痛みに顔を歪めるゆきを、無一郎は逃がさぬように抱きしめる。
その腕はあまりに強く、骨が軋むほどの力だった。
「…冨岡さんのことを考えてるの? 僕といるのに」
耳元で吐き捨てられた言葉に、背筋が凍りつく…。
無一郎はゆきの内側で激しく動くたびに、まるで義勇の影を追い払うかのように、同時に激しく舌を絡め唇を奪ってきた。
乱暴で、乱れていて、けれどその全てが無一郎なりの愛の証なのだと分かってしまう。
私は泣きながら、無一郎くんの背中に爪を立てた。
義勇さんの剥き出しの想いを知ってしまった罪悪感と、今この瞬間に壊れそうなほど私を求めてくる無一郎くんの狂おしいほど強い愛…。
その二つの愛に飲み込まれ、私はただ、されるがままに委ねるしかなかった。
「僕だけを見て。…僕だけを感じて」
情熱と痛みが入り混じり、やがて快楽に変わっていく。
義勇さんから貰ったあの手紙を胸に抱いていたはずの心が、今は無一郎くんの熱だけで満たされていく…。
これで、いいんだ…義勇さんとの事は何もかも縁がなかったんだ…
静まり返った部屋に、二人の重なり合う吐息だけが、響いている…
「あっ…ん…あっ…あっ…」
「君は僕のものだ…誰にも渡さない…」