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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第86章 無一郎と美月の秘密【R18】


屋敷に戻る道すがら、無一郎はそっと隣を歩くゆきの様子をうかがっていた。

ゆきの体がわずかに震えているのを、無一郎は気づかないはずは、なかった。

「…あいつ、まだ君に執着しそうだから。一応、今から冨岡さんに銀子を飛ばして、さっきの出来事を伝えておくね」

「…うん」

屋敷に到着し門を潜った瞬間、張り詰めていた糸が切れたように、ゆきの身体から力が抜ける。

無一郎は、その体を引き寄せ力強く抱きしめた。

「大丈夫だよ。…気にしないで、あいつの言葉なんて」

耳元で囁かれる静かな声が、ゆきの心を落ち着かせていく。

「僕は知っているよ。君がどれだけ頑張っているか。最終選別を受けていないことに、ずっと後ろめたさを抱えていることも、全部理解している。…冨岡さんだってそう。君を継子として認めているし、一人の男として…僕が言うことじゃないけど、君を好いているはずだよ」

無一郎は一歩も引かぬ熱を込めてゆきへと、言葉を紡ぐ。

「いつも気遣ってくれる甘露寺さんだって、君のことが大好きさ。だから、たくさんある【大好き】の中に紛れ込んだ、たった一つの【嫌い】に惑わされないで。たった一つの醜い悪意に、負けないでほしいんだ。君は、尊い人だから…ゆき」

「無一郎く…ん…」

溢れ出した涙が頬を伝い、ゆきは無一郎の胸に顔を埋めていた…。

そんなゆきを愛おしそうに見つめると、無一郎は指先で涙を拭う代わりに、そっと舌で舐めた。

「ほら、泣かないで」

ニコッとした無一郎の顔が近づき、重なる吐息…。

二人の唇は、ゆっくりと、深く重なり合った。

「あいつがまた現れて心無い言葉で傷つけてきたとしても、その言葉以上にみんな君の味方なんだよ…」

無一郎くんが、とても頼もしく感じた…こんなにも沢山想いを話してくれた事が無かったから…

「さぁ中に入ろうか…お腹すいたでしょ?ご飯にしよう」

無一郎の数々の優しい言葉が胸に染みた…

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