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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第85章 霞柱邸〜時透無一郎【R強】


ゆきは、稽古のため義勇の屋敷に向かっていた。

前日の稽古での義勇の情け容赦ない打ち込み…ゆきは重い体を引きずり、ようやく義勇の屋敷へと辿り着いた。

「はぁ…っ、着いた…」

乱れた息を整えようと玄関を開けた瞬間、目の前に大きな影が立ちはだかっていた。

「うわっ…!」

予期せぬ義勇の姿に驚き、反射的に後退りした足がもつれた。

無様に倒れそうになった体を引き寄せたのは、義勇の強い腕だった。

しかし、その衝撃が背中の傷に響く…。

「いっ…た…」

激痛に声にならない悲鳴を上げ、ゆき
はそのまま義勇の腕の中へ力なく崩れ落ちた。

「寛三郎から湿布薬を受け取っただろう。きちんと貼っているのか?」

義勇は、あまりの痛がりようを不審に思ったのか、おもむろにゆき
の背中を確認しようと手をかけた。

拒否する間もなく、指先が隊服の裾を掴む。

場所も構わず、玄関先でそのまま上着を捲り上げようとした。

「いやっ…! 義勇さん!?」

「じっとしていろ。具合を確認する」

「だ、だめです! こんな玄関で…やめてくださいっ!」

顔を真っ赤に染め、必死に衣類を押さえるゆき

―その時だった。

「何をしているの」

そこには、美月と共にいるはずの無一郎が、無表情に立っていた。

「時透……」

義勇の手は止まらない。それどころか、支える腕に力がこもる。

「怪我の確認だ。こいつは俺がつけた傷を放置している」

「だからって、そんな風に服を捲り上げる必要はないよね。…僕のゆきに、気安く触らないで」

無一郎が一歩踏み込む。

義勇を不愉快そうな顔で見た

「…っ、無一郎くん。これは、違うの」

必死に言い募ろうとするが、背中が痛くて義勇の腕の中から動けなかった。

無一郎は義勇の腕から奪い取るようにして、ゆきを抱き寄せた。

「随分と楽しそうだね。僕がいない間に、他の男に背中を見せるなんてさ…」

耳元で囁かれた低い声。

「冨岡さん、今日はゆきは稽古お休みします…こんな体で稽古は無理なので。その代わりに…僕と手合わせしてくださいよ?」

義勇の目が一瞬見開いたがすぐに遠い目をした…

「ああ…」

無一郎は、手の中にいるゆきの髪を優しく撫でながら義勇を睨んだ…。



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