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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第77章 私は誰が好き?〜時透無一郎 冨岡義勇 不死川実弥 【R強】


​その頃、屋敷に到着した義勇は、ゆきの姿が見当たらないことに気付いた。

「ゆきはどこだ」

問い詰める義勇に、美月は余裕の笑みで答える。

「奥で食事の支度をしています。座ってお待ちください」

​その場の空気に流されるように食事が始まる。無一郎もまた、彼女は奥にいるのだと思い込んでいた。

義勇の隣に陣取ったしのぶは、余裕な表情で、酒を勧める。

「冨岡さん、そんなに怖い顔をしないで。…先日の続き、いつしましょうか?」

あの日、薬で意識を混濁させ、もう少しで肌を重ねるところだった義勇。意識が朦朧としていたが、あの夜を体は覚えていた…。

​そんな中で、ただ一人不死川だけがゆきが居ないことに、違和感を抱いていた。

彼は美月の目を盗み、席を立って奥へと向かう。

静まり返った廊下の先、食糧庫の扉の前に立った瞬間、物音と微かな泣き声に気付いた。

​   「…おい、そこに居るのかァ!」

​怒号と共に、凄まじい力が錠前を叩き壊す。

扉が開き、溢れ出した光の中に不死川が姿を現した。

​不死川の目の前には、泣き腫らしたゆきがいた…    
  
      「不死川、さん…?」

​震える声に応えるように、彼は迷わず駆け寄り、崩れ落ちるゆきをその太い腕で力強く抱き上げた。

その抱擁は驚くほど優しく、そして狂おしいほどの熱を帯びていた…。

​    「すまねェ。遅くなった」

​耳元で響く、声…。忌まわしい山賊の過去が、彼の確かな体温によって塗りつぶされていく。

​「もう大丈夫だ。俺が来た…。誰にも、指一本触れさせやしねェ。怖くねェよ…」

​不死川はゆきの震える背を、大きな手で包み込むように撫でた。

ゆきを閉じ込めた者への煮え繰り返る怒りが爆発しそうだった。

「ゆき…時透の継子の仕業だろ?ただじゃおかねェ…」

​不死川は、ゆきを抱いたまま宴の席に向かって歩いた。

ゆきは、腕の中でずっと震えて泣いていたが不死川に、訴えた
「不死川さんお願い大ごとにしないでください。」
「て、お前…あいつだろォ?お前を閉じ込めた犯人は」
「…美月さんに弱いとこ見せたくないんです!」
不死川は納得いかなかったがゆきの気持を尊重してあげ、宴の席に二人で向かった…
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