第74章 継子美月の罠〜時透無一郎 冨岡義勇 【R強】
「何をしているんだ?」
「いえ…足を滑らせてしまい。すみません。」
義勇は、美月を抱きかかえながら仕方なく藤の家に向かった。
これで、水柱様はゆきさんを探しに行けなくなった。あの子も人に守られてばかりではいけないもの!自分で何とかした方がいい。例え一人で居る時に鬼と遭遇して…殺られても…仕方ないわ…。
‐‐‐‐
藤の家では、無一郎がずっとゆきを抱きしめたままだった。
ゆきも、無一郎の腕の中で落ち着きを取り戻していた。
「あ、あの…ありがとうございます…もう大丈夫です」
自分の腕から逃れようとするゆき…「冨岡さんが戻るまでじっとして」と僕は逃さなかった。
それでも、ゆきは僕から逃れようと後退りをしていく…とうとう壁際まで追い詰めてしまった…。こんな事を、して過去の記憶を呼び覚ましてしまうかも?と思ったが、ゆきへの想いが止まらなかった。
「あ、あの…無一郎くん…?」
唇が、触れそうな距離に無一郎くんの顔がある…後ろは壁で逃げれない。体が震えてきた…どうしよう。
「いつもの口調に戻ったね」
ゆきの桜色の羽織を無一郎は、ゆっくりと肩から落としていった…
「何…?何するの?無一郎くん?」
「酷い言葉を言ってごめんね。僕の勝手な思い違いや嫉妬心で君の心にを深く傷つけてしまった。本当にごめん」
目を潤ませ無一郎くんは、私に誠心誠意で話してくれているのが痛いほど伝わってきた。
こうやって久しぶりに、近くで見る無一郎くんは少し大人になったように見えた
身体も少し大きくなった…
だって壁に追い詰められている私は、無一郎くんの圧に力に…抵抗できないから…
「許してくれる?君を傷つけてごめんね」
そう言いながら、無一郎はゆきの頬に手を添える
「ま、待って…無一郎くん?何するの?」
「唇に触れたい…口付けしたい」
そう言いながら顔がどんどん近くなる…すぐに触れ合えそうな距離に…
「無一郎くん…やめて!」
「僕に委ねて…」
唇が重なりそうになった時にゆきは、顔を背けた…
無一郎は、悲しい表情をみせる…
「嫌なの?許してよ…ゆき…」
壁に押さえつけられた身動きが取れない…無一郎はますますゆきに迫りくる…