第12章 義勇の気持ち〜冨岡義勇
日も暮れ食事の時間になった。場の空気がピリピリしていた。
義勇とゆき並んで座った。そしてゆきの隣がなぜか無一郎
向かいに、凛としのぶが座った。
「冨岡さん今夜はお酒も用意しました。ぜひ飲んでください。」しのぶが、ニコニコして義勇に勧めた、、、が、義勇は冷たく「結構だ」
しのぶさんが、とても悲しそうな顔をしてお酒を持っている。
思わずゆきが、「あ、あたし飲みますよ!」と言いしのぶからお酒を取って一気に飲み干してしまった。
大丈夫ぽい?いや、違うかった。目が回ってきた。無一郎がすっと抱きかかえた。
「む、無一郎くん…」
「平気!?大丈夫?」
空腹でお酒を入れたので天井がグルグルまわっていた。
義勇が、ゆきを無一郎から取ろうとした時しのぶが、口を挟んだ。
「時透くんゆきさんをベッドに運んでもらえますか?」
「もちろん」
でも義勇は譲らなかった。
「俺が行く、時透はまだ食べてないだろ。」そう言いながら簡単に無一郎の腕の中からゆきを奪い返した。
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ゆきを、ベッドが置いてある療養室に運んだ。
「大丈夫か?何で飲んだんだ。」
たった一杯なのに、何か酔いが異様に回るし体が火照ってくる。なんかぼーっとしてフワフワする。
熱い…。
「…して…ぬが…」
よく聞き取れない。「なんだ?どうしたらいい?」
赤く火照った顔で義勇を見詰めてきた。息は荒く涙で潤んだ目をしている。
息を飲むくらいの艶やかさだった。
ゆきは、自分で隊服のボタンを外しはじめた。「ぬ、がし‥て、熱い、、」
上手く指が動かないみたいだったので、義勇がはずしてあげた。
「それにしてもたった一杯でこれはおかしいな…。胡蝶何か薬を混ぜたか?」
ゆきの手が義勇の頬に伸びてきた。
そんな顔で見詰められたら妙な気分になってしまう…。
そんな時誰かが部屋に入ってきた。
「私が媚薬を混ぜました。冨岡さんにお酒すすめてもどうせ飲んでくれないだろうから、この子が申し訳ないと思い変わりに飲むのを想定していました。」
「こんなもの飲ませてゆきをどうしたいんだ?」
「時透くんと結ばせてあげようかと」
二人が、会話中でも構わずゆきは義勇を誘うような形で
自分に引き寄せる。