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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第73章 君を取り返すために〜冨岡義勇 時透無一郎


今日は、ゆきがとうとう任務に復帰する日だった。
復帰初の任務は、夜の巡回だった。新しい日輪刀を持ち義勇の後ろを歩いて夜の街へ出た。

すると後ろから羽織を誰かに引っ張られた。

「キャッ!」

ゆきの小さな悲鳴を聞き義勇が咄嗟に刀を抜き相手の喉に構えた。

「冨岡様私です!」

雲で隠れていた月が顔を出し辺りが明るくなった。

「…時透の継子か」

​義勇は相手が鬼でないことを確認すると、迷いなく刀を鞘に収めた。

その動作は流れるように静かだが周囲にはまだピリついた緊張感が漂ってる。

​「どうした。こんな夜更けに一人で」

​義勇の問いに、美月は半泣きで縋り付くように答えた。

​「任務の途中で、無一郎様とはぐれてしまって…。探しても見つからなくて、心細くて…そしたら、冨岡様とゆきさんの後ろ姿が見えたので、つい」

ゆきは、複雑な気持ちだった…。

「美月さんならしっかりしているし一人で、お屋敷に帰れるんじゃないですか?」

思わずそう言ってしまった。

美月さんから私と同じ香油の香りが漂う…もう私と関わらないでほしい…

「ゆきさん?もしかして、怒ってますか?」

ゆきの、目が泳ぎ表情が曇っていくことに義勇は気づいた。

美月は首を傾げ、守ってほしいと言わんばかりに義勇の腕に手を添えた。

そして、無邪気な瞳でゆきを見つめる。

​「怒らないでください。私、怖かったんです。…あ、もしかして、あの山賊の事件を思い出させちゃいましたか? 無一郎様から聞いたんです。ゆきさんが酷い目に遭って、心も体もボロボロになっちゃったって」

えっ?何で…知ってるの?

無一郎くんが知ってたの?

ゆきは、咄嗟に義勇を見た。義勇は、ゆきから目をそらさずに口を開いた。

「お前に婚約解消されてから事件の事を調べたらしい。手掛かりがなく、それでお館様の元へ行き聞いたみたいだ…」


それで、聞いて…なぜこの人に話すの…?私の誰にも知られたくない傷をなぜ…この人に無一郎くんは、話したの?

「ぎ、義勇さん…その人を屋敷まで送ってあげてください。私は一人で大丈夫なので…」

美月が口を挟む

「ダメです!また一人で暴漢にでも襲われたらそれこそ立ち直れないですよ!弱いんだから」





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