• テキストサイズ

鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第47章 師範と継子〜冨岡義勇


「あれ?ゆき庭を歩けるようになったの?」

蝶屋敷の庭をゆきは、散歩していた。振り返れば大好きな無一郎の姿があった。

「わぁ!来てくれたの?無一郎くん」

ゆきは、嬉しそうに駆け寄った。

無一郎は、あれから任務がない日や、暇を見てよく蝶屋敷に顔を出してくれるようになった。

「無一郎くんが、来てくれるかもしれないと思ってお花を摘んでいたの。ちゃんとしのぶさんがここのお花は、摘んでも良いって言ってくれたんだよ。」

無一郎は、一生懸命話してくれるゆきが可愛かったしすごく新鮮だった。

思えばあまりこんな風に、ゆっくりと過ごしたことがないような気がする。

君が、笑いながら花を摘んで僕がそれを後ろから眺める…。

「無一郎くん。どうぞ」

花束を、君は僕に渡してきた…。

「お屋敷に飾ってください!」

花束から見える君の笑顔は、どんなものよりも神々しくて愛おしい…。

僕の胸がぎゅっと苦しくなる…。

花束と君を一緒に、僕は抱きしめていた。

「む、無一郎くん?お花が潰れちゃうよ…」

無一郎は、慌てて離れた。

「あっ!ごめん。ありがとう飾るよ」

ゆきは、ちょっと悲しい顔をした

「凛に捨てられないようにしてね…しのぶさんに貰った事にしてね…」

凛は、まだ無一郎の屋敷に住んでいた。両親はとっくに良くなり蝶屋敷から出ている。

だが、凛は変わらずに無一郎から離れなかった…。

その理由は…


ゆきは、聞かされていなかった…。


「無一郎くん背が高くなったね。私よりだいぶ大きくなったね」

「もっともっと大きくなるよ…冨岡さんより大きくなる」


ゆきが、ちょっと困った顔をした。

無一郎は、花束を横によけてゆきとくちづけを、交わした。

「また来るね。寒くなってきたから屋敷の中に入って」

ゆきは、無一郎を見送った。

無一郎は、花束を大事に持ちながら屋敷に帰って行った。

ゆきが、自分の部屋に戻ると義勇が来ていた。

「師範…」

「近くに来たので様子を見に来た」

相変わらず、義勇さんは優しくしてくれる…。

私に…




/ 337ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp