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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第38章 秘密が露見する時〜時透無一郎 冨岡義勇【R強】


その時強い風が、吹いてきた。ゆきの髪が綺麗になびいた…。

なびいて首筋が、見えた…。

赤い跡が二つ…


あーなるほど、そうか…そうだったな…時透の屋敷にお前は居るんだった。

抱かれたのか?

昨夜…

「痛いっ」

ゆきは、先程の風で目に砂埃が入ったらしく目を閉じていた。

するといきなり首筋に唇が触れた…そしてきつく吸われた

慌てて離れて義勇を見た。

「跡がついてたから…俺もつけた」

「義勇さん!!」

ゆきが、泣きそうな顔して首元を抑えている。

「大丈夫だ。時透のつけた跡の上につけたから分からない」

そう言い残して義勇は、手合せをする広場の方へ足早に歩いて行った。


〜〜〜

ゆきは、手合せしていても、ずっと無一郎の事が気になっていた。

ぱんっ///

隙だらけのゆきが持つ竹刀が、飛んでいった。

「何している!?集中しろ」

心此処にあらずのゆきに、義勇は今日の稽古は終わりだと告げた。

このまま続けても危険なだけだからだ。

広場から義勇の屋敷までの帰り道ゆきが口を開いた。

「師範…」

「何だ?」

「あの…無一郎くんの事なんですが」

「時透の事?」

「私達の秘密に、気付いているかもしれません…」

義勇は、黙って歩き続けた。ゆきは、そんな義勇をじっと見ていた。
すると突然立ち止まった。

「知っている」

「え?」

「時透から言われた。お前の匂いが俺に移っていると…」

ゆきは、無一郎に言われた事を思い返した…。

「私も…言われました。義勇さんから私の香りがするって…」

ゆきが、その場に止まって動けなくなった。

義勇が、ゆきの肩を抱いた。

「大丈夫か?歩けるか?」

ゆきは、慌てて義勇を押し退けた。

「だ、だめ…近づいたらまた香りが移ったら」

慌てふためくゆきを義勇は、落ち着かせた。

「大丈夫だ。今日は時透に俺は会わない」

ゆきは、俺が一歩近づくたびに離れていく…嫌だ…抱きしめたい…。

「明日からその香りをつけてくるな」

「駄目です。これは、お母様が女性の嗜みだと選んでくれた香りなんです。自分が記憶を無くしていた時もこの香りだけは付けていたんです…」








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