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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第30章 霞が消える時〜時透無一郎 冨岡義勇【R18】


「嫌いになんかならないです。ま、またお稽古終わってからここに来るので」

ゆきは、慌てた様子で出て行った。


〜〜〜〜

義勇は、稽古にはゆきは来ないような気がしていた。

一人道場でじっと目を閉じていた。


「…師範…」

ゆきの声がして慌てて目を開いた。入り口にゆきが立っていた。

義勇は、思わずゆきに駆け寄り力いっぱい抱きしめた。

「もう来ないと思った」

  「私は継子なので稽古には来ます」

ゆきは、義勇の腕の中から逃れようともがいた。
義勇はそれを許さなかった。
すぐに唇を奪われた。男の力、柱の力に敵うはずがない。
道場の壁際に追い込まれ何度も唇を奪われた。堪らずゆきは義勇の唇を噛んだ。

びっくりした義勇がやっとゆきを解放してくれた。

「わ、私はこんな事されにここに来ていません。」

義勇は、切れた口元を手でぬぐった。

「それに…無一郎くんが蝶屋敷に居る事を何故教えてくれなかったんですか?」

義勇は、返す言葉が無かった…。

そんな義勇にゆきは刀鍛冶で買ってもらった手鏡を渡した。

「これは、お前に買ってやったものではないか?」

「返します…」

「ゆき?」

ゆきは、義勇に切ない表情を向けた。笑っているような泣いているような…

「師範!早くお稽古付けてください」

ゆきは、隅に直してあった木刀を手に取り庭の方へ出て行った。


〜〜〜〜〜


夜になってゆきは、蝶屋敷に向かっていた。
無一郎の看病をするためだった。

部屋を覗くと無一郎はすぐにゆきに気がついた。

無理に体を起こそうとして痛みで顔が歪んでいたので慌ててゆきが支えにいった。

するとすぐに手首を掴まれ胸の中に引き込まれた。
無一郎くんの香りがする…。

くちづけしようと顔が近づいてくる。

「唇は、僕のものって前に言ったでしょ?拒む選択肢はないって」

優しく口づけをされた。ゆっくりと角度を変えて何度も丁寧にゆっくりと…。舌も絡めてくるが優しく口の中を搔き回す…。安心するくちづけ…。

義勇さんのくちづけは、激しく大人のくちづけ…。

やだっこんな時にまで義勇さんの事を考えてしまっている…。







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