第20章 我慢
side 冨岡
は宇髄の嫁達と共に
茶を淹れる為、部屋を出て行ったことで
この場には俺と宇髄の2人だけとなった。
同じ柱だったとはいえ
宇髄とはあまり話をする仲では無かったが…
人数はともかく、女を娶った宇髄に
俺は聞きたい、と思っていたことがあり
口を開きかけたが、先に宇髄の方から話し出した。
「なぁ冨岡、
お前もうとまぐわったのか?」
「…随分唐突な質問だな。」
「ははっ、気ィ悪くさせたか?」
「いや…、だが何故、そのような事を…」
「なんつーかなァ…、
稽古ン時に会ったの雰囲気が
今日会った時と大分変わってたからよ。」
「雰囲気…?」
「まァ、はっきり言うとだな…、
女らしくなったっつーか…、色気が出てきたように見えたんだよなァ…、相変わらず眼鏡は地味なんだけどよ。」
色気…
それは俺もと会う度に感じていた。
元々、素顔は美しいだが
それに加えて、恋人同士になってから
日に日にの女らしさが増しているような気はしていた。
だがその理由は
俺がを想っているから
より美しく見えるのだと考えていたが、宇髄の目から見ても変化があったのか…。
「んで?実際はどうなんだよ?」
「…。最後までは……していない…。」
「…はァ?」
「何度か触れてはいるが…、まだそれだけだ…」
「あー…なるほどなァ…、道理で…。」
同じ男で、尚且つ嫁を持つ宇髄は
俺の答えによって理解したようで、何度か頷いていた。
「女っつーのはよ、
好きな男に愛されると美しくなる生き物だ。
お前に触れられた事で、の色気が増したんだな。」
「…。」
「けど、お前よく我慢してンなァ…
好きな女がそばにいたら、手ェ出したくなるだろ。」
「そうだな…。
だが、同意を得なければ嫌われてしまうだろ…」
…実際、我慢しているのは事実だが
俺にとっては我慢することよりも
に嫌われてしまうことの方が辛い。