第18章 憤慨
「2人で出掛けたのは本当のようだな…。」
『は、はい…。』
「なぜ、伊黒と2人で?」
『えっ…。そ、それは…』
どうしよう…
その理由は言いたくても言えない…。
伊黒さんが蜜璃ちゃんのことを想っていて
彼女にプレゼントを贈りたいから、
私が付き添ったことは伊黒さんに誰にも言うなって言われてるし…。
それに、私が冨岡さんに買った贈り物も秘密にして、渡す時に驚かせたかった…。
『ご、ごめんなさい…。
出掛けた理由は……言えない、です…。』
「…。」
伊黒さんとの約束を守る為
正直に話せないのは申し訳なかったけど
今は手元にない冨岡さんへの贈り物を渡したら
伊黒さんと出掛けたことをきっと許してくれるはず…
そんな風に思っていたら、冨岡さんが私に一歩近付いてきた。
「俺が任務でいない間に…
伊黒と仲が良くなったということか?」
『ぇ…?そ、そういうわけじゃな……、
ッ、いた…ッ?!』
突然体に痛みが走ったことにびっくりした私は、冨岡さんの手によって肩を強く掴まれ、蝶屋敷の塀の壁に押し付けられていた。
『冨岡さん…っ、どうしたんですか…?』
「…どうした、だと?」
『だって…、怒ってる、から…』
「当然だ…、お前が伊黒と2人で出掛けた事に
苛立って仕方がない…。
他の男のことで隠し事をするのも…頭に来ている。」
『っ、ご、ごめんなさい…っ、
でも…!伊黒さんと出掛けたのには理由があって…』
「なぜ伊黒を庇う…?
お前は……、俺の恋人だろ…」
『冨岡さ……っ、んんッ…!?』
切なくて、悲しい声色の冨岡さんに声を掛けた途端、私の口は冨岡さんの唇によって強く塞がれた。
『ふっ、ぁっ…、と、冨岡さッ…、やめっ…、んっ…』
荒々しく重ねられる唇に戸惑いながら
何とかして冨岡さんを落ち着かせようと試みたけど…
何も喋らせないような激しいキスと
体を強く押し付けられ続けていることで
抵抗のしようがなかった…。