第13章 浮名
「言っとくけど水柱の女だからって
特別扱いするつもりはないからな?
俺はこの中で、鬼殺隊に入隊してから期間が一番長い、
だから俺の指示には従えよ?」
『……分かりました。』
事を荒立てたくなかったから
私は素直にそう返事をした。
もちろん冨岡さんの彼女だからって
私が優遇されるとは思ってないけど…
こんな風に、鬼狩りをする前から
仲間内で敵対するような目を向ける人がいて
今日の任務は上手く遂行出来るのか…
私は不安な思いを抱えたまま、
複数の隊士達と共に、鬼が出ると言われる山へ向かった。