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《冨岡夢》恋い、慕う[鬼滅の刃]

第12章 真意





『と、冨岡さんっ…、』

「…嫌か?」

『い、いやじゃないです、けど…
あの、私……、こういうの…初めて、で…』

「…俺も、お前が初めてだ。
女にこのような事をしたいと思ったのも…。
嫌でなければ……目を閉じろ。」


『わ、わかりました…』





ドキドキしながら目を閉じると
冨岡さんが更に顔を近付けてくる気配がして…



ドキドキ、と心拍数が早くなって
心臓のうるさい音が冨岡さんにも聞こえたらどうしよう…、と緊張して身を固くしていると



私と冨岡さんの距離はゼロになり
お互いの唇同士が触れ合っていた。



優しく重ねられただけのキスはすごく甘く感じて…



あまりにも幸せ過ぎて
私はまた嬉し涙を溢してしまった。





「おい…、何故泣く…」

『すみませんっ…、私…
本当に嬉しくて幸せで…。』

「フッ…、可愛い奴だ。」

『ぁ……、んッ…』





再び冨岡さんの顔が近づいて来たと思ったら
また優しくて触れるだけのキスをされた。


何度も何度も…
触れては重なって離れてを繰り返していると
少しずつ冨岡さんの息が荒くなっていってることに気付いた時、冨岡さんは我に帰り、私からパッと離れた。






「っ、すまない…。夢中になってしまった…」


『え…っ、む、夢中、ですか…?』


「…。お前の唇が…あまりにも柔らかくて…」


『冨岡さんだって…柔らかかった、です…』


「っ…」 『〜〜〜ッ』






恥ずかしい…。



初めてのキスを味わった後の空気ってこんな感じなんだ…。




めちゃくちゃ恥ずかしくて
何を言えばいいのかも分からない…


くすぐったく思える甘い感覚と
キスをしたことで冨岡さんへの気持ちがますます膨れ上がり、戸惑うようなそんな感じ…。




居心地の悪さも少し感じるけど
嫌じゃない…。



ずっと…この人と一緒にいたい…。




私と同じように照れ臭そうにしている冨岡さんを見ると、胸がキュッと締め付けられて苦しく感じたけど

それはきっと、私が冨岡さんのことを
本当に好きなんだと……そう実感できた。




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