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死神の華【鬼滅の刃】

第7章 死神と蝶屋敷


客というのは義勇だった。迎えに来る約束だったな。

「冨岡さんって本当に空気読めませんよね?わざとですかー?」
「…なんの話だ?」
「せっかく私と柊さんが…「義勇!!わざわざ迎えに来てくれてありがとう!!会いたかった!ものすごく!」

しのぶの発言を止めるためにしのぶを押し除けて義勇に言いよる柊。

「…まぁいいです。またいつでもいらしてください。いつでも待ってますから。」

(しのぶが怖い。『待ってる』?なにを?いや、聞いてはダメな気がする)
「世話になった。アオイや3姉妹たちにもありがとうと伝えといてくれ。カナヲもありがとう。また任務が一緒になればよろしく頼むよ。」
「///。…うん。」ポンっと頭に手を乗せて微笑む。

「…(ものすごく会いたかったと言っていた。これは確実に嫌われていないし、これはもう友人だな)…行くぞ。」
心の中でムフフと笑いながら義勇は蝶屋敷を背を向け歩き出す。

義勇の背中を追いかけるように柊も蝶屋敷をあとにする。



電車を乗り継いで着いたのは水柱邸。こちらも本格的な日本家屋だ。杏寿郎と住んでいた炎柱邸と間取りは変わらないようだ。おそらく柱に与えられる屋敷は基本はこれなんだろう。

「煉獄家から柊の荷物は届いている。奥の部屋に置いている。荷解きをしておこうと思ったが、隠に女性の荷物を開けるのは非常識だと怒られた。」

「そうか。特に見られて困るものはない。気遣ってくれてありがとう義勇。」

部屋の案内を簡単に済ませると、自室として与えられた部屋に入る。なぜか義勇も一緒だ。
「今から荷解きをする。義勇は?」
「手伝う…」

部屋には文机と箪笥が一棹、飾り棚が一台置かれていた。
箱から荷物を開け着物や髪飾りなどを取り出していく。
(結局、瑠火殿から形見わけしてもらった飾りなどは使わなかったなぁ)
「柊、これはなんだ?どこに仕舞う?」

義勇が手に持つぴろっと広げた布切れは…

「っっ!これはいい!…私の私物だ…。」
すぐさま義勇の手から奪い取る。

呉服屋で個人的に作ってもらった下着だ。デザインのアイデアを渡すと新しい物に製作意欲が湧いたのか5種類ほど作ってもらった。
しかも注文してないセットブラまでできてる。すごいなあの人。









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