第4章 死神と日輪刀
「リーン、話がある。」
杏寿郎にそう呼ばれ槙寿郎と杏寿郎が並んで座っている。
何か大事な話があるようだ。
察した柊は2人の向かいに静かに座った。
「疲れているのにすまない。どうしても早いうちに伝えときたくてな。」
「日輪刀と隊服が届き次第、君はこの煉獄家から水柱邸へ引越しする運びとなった。」
そう話す杏寿郎。槙寿郎は黙って目を閉じている。
「そうか、、最初からそう言う話だったな、、。」
「君は俺たちの想像より早く全集中の呼吸をモノにした!俺はそれが誇らしい!!」
「ありがとう。2人の指導を受けてよかったと思う。これからも鍛錬を続け、必ず追いつくよ」
「お前ならすぐ杏寿郎なんて追い越しそうだな。」軽口を叩く槙寿郎。
「そしてお館様へのお目見え通りも決まった。」
それには槙寿郎も驚いたようで、
「私みたいな一隊士が、しかも新人がお会いできるものなのか?」
「通常ではあり得ない。お館様の存在は鬼殺隊の全て。だからこそ鬼舞辻無惨はお館様の居場所を血眼になって探している。居場所を隠すために様々な工夫がされている。だが、リーンの異世界からの使者という存在はお館様からすると1000年続く戦いの転機と捉えているのだろう。」
そう考察する槙寿郎。だがそれは無関係なリーンを利用すると同意なのだ。
「気にするな。それも含めてこの道を選んだのは私の意思だ。」
あっけらかんと答える柊。
「刀が届くまでまだ時間はある。なに、今生の別れではない!会いに行こうと思えばいつでも会える!!これでこの話は終いだ!!」
なら自室で少し休んでくる。と立ち上がり、
「そうだ、杏寿郎、脱衣所で私が言った事覚えてるか?」
「……脱衣所で……。」あの出来事を思い出し
「抱きたいと言ったろう?杏寿郎と一緒に昼寝がしたいのだが、いいだろうか?」
爆弾発言を投下した柊。
ブホォ。とむせる槙寿郎。
「……お前ら、まさか、、」
勘違いをする槙寿郎だが、無理もない。誰でもそうなる。
「ち、違います父上っ!!リーンの言ってる事はそう言った意味ではっ!!」慌てて否定する杏寿郎。
「杏寿郎は、、嫌だったのか、、?私は杏寿郎に抱かれてすごく嬉しかったのだが、、。」無自覚に煽る柊。
「リーンはちょっと黙ってなさい!!」