第19章 死神と新年
「ところで柊…。朝の…覚えているか?」
「ん?朝…?」
柊はふと考える。朝に会話した事。風呂場で寝てしまい、杏寿郎に温め直してもらい、皆と雑煮を食べた。
その時、杏寿郎に何か言ったような気がする。『夜に待ってる』。そうだ!誘いをしたのだ。口付けをする直前に千寿郎に呼ばれてすることが叶わなかった口付けを。
「…覚えてる…。」
柊は頬を赤らめて杏寿郎の首に腕を回し、触れるだけの口付けをする。
「これでいいか…?」
(よもや!!なんと愛いっっ!!!だが…)
「柊!口付けだけか?」
ニンマリとイタズラっぽく口角を上げて笑う杏寿郎。
「なっ?!だけと言われても…///」
「柊。折角父上も千寿郎もいない2人っきりの夜だ。俺は君と愛し合いたい。」
直接的な言い方に柊は頬を染めるしかなく、首に回す手に力を込め、静かにこくりと頷く。
その合図を皮切りに杏寿郎は柊の後頭部に手を添えて激しい口付けをする。
「はぁっ…んむ…ちゅぷ…んっ…はぁ…んっ…んんっ…」
「柊…はぁ…柊…!!」
杏寿郎の舌が柊の口内を蹂躙し、歯列をなぞり逃げる舌を追いかける。舌と舌が絡み合い、お互いの口端からどちらともわからぬ唾液が溢れる。
その間も杏寿郎の手は下へと降りていき柊の着物の帯を器用に解いていく。
杏寿郎は片膝を柊の足の間に割り込ませ、ぐいぐいと刺激を与えると柊の腰がゆるゆると、自らイイ所に当てようと動かす。
「んっ…//杏寿郎…///」
柊の瞳は期待でいっぱいだ。
「すまん柊。久しぶりで加減ができないかもしれない。いつも父上が居るから我慢していたのだ…。今宵は…本気でいかせてもらう!」
(槙寿郎がいるから手加減していた…?あれで?今まで以上だなんて…///)
柊は過去に何度か杏寿郎と体を重ねてきたのを思い出し、それよりも激しくなるのを想像するとお腹の奥がキュンと締め付けられるのを感じる。
「杏寿郎…///好きにしてくれ…。私も杏寿郎と愛し合うのが1番好きだ…。」
「…全く…。煽るんじゃない…」