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死神の華【鬼滅の刃】

第10章 死神と炎の音


結果的に脱衣所と浴槽内で2回も体を重ねた。

「天元…君の体力はどうなってる?」
「わりぃ、わりぃ。今夜の見回りは俺が代わりに行って来るから、な?」

柊は布団にうつ伏せで横たわる。
もう腰が砕けて歩くことはおろか、立ち上がることさえ出来なくなっていた。

ケラケラと詫びれることなく笑う天元に柊はじとーっと睨みつける。

「じゃ、行ってくるわ。」
柊の前髪をくしゃっとあげると額にキスを落とし、天元は夜の町へと掛けて行った。

「……っっ!!」
天元を見送った後柊は真っ赤な顔を枕にうずめる。
(なんだ?!…口にされるより恥ずかしいっ!!)


横になっても食べれるようにと天元が用意してくれた握り飯を食べると柊は眠りに落ちた。



ーーーーーーーーーーーー




朝目覚めると柊は背中に温もりを感じた。
そこには柊を抱きしめる形で寝ている天元の姿があった。

髪も化粧も落とし、静かに眠る天元はとても綺麗な顔立ちをしている。
重い腕を下ろし抜け出し、上体を起こすと腕と背筋を伸ばし、腰をひねったりしながら体をほぐす。
「っんーっ…っはぁー…」伸ばす際の声が漏れる。

今日は弥生殿が来る日だ。勝手に部屋に入ってくる事はないが、客間や風呂場での情事の痕跡が見られてしまう。

慌てて立ち上がろうとすると後ろから天元が柊の腰を抱き留め、引き寄せる。

「心配すんなって。ちゃんと後始末はしてっから。俺を誰だと思ってるんだ?」
「起きてたのか?」
「今な。畳のシミはもちろん部屋に充満した姫さんのいやらしい匂いもちゃーんと消してきたから安心しろって。」
そう言いながら天元の手は柊の腰から腹へといやらしく這い回る。

「…ん…、天元…、」
「ほんとイイ感度してんね。」

パッと手を離すと天元は素早く身支度を整える。
「帰るのか?」
「まぁな、俺も今夜任務がある。俺の管轄も見てから行きてぇ。このままここにいても良いけど、姫さん目の前にして我慢できる気がしねぇのよ。」
「なっ、まだそんな気力があるのか?」
「まだまだ余裕だぜ?」
ニヤリと悪い笑みを浮かべると頭にぽんっと手を乗せ、「じゃぁまたな。」と言って屋根へと飛んで行った。


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